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精神科、心療内科、メンタルクリニック、なにが違うの?

こんにちは、いっちーです!

「メンタルクリニック」「精神科」「心療内科」「神経内科」「神経精神科」「脳神経外科」などなど、巷には様々な心のケアのための専門機関がありますが、どれもごっちゃになりやすいと思いませんか?

「結局自分はどこに行けばいいの?」

「専門でないと診察してくれないのかな?」

今日はそんなごっちゃになりやすい、心のケアのプロについてシェアしていきたいと思います。

目次

「心の病気か?脳の病気か?」

さて、結論から申し上げると、かなり雑多ですが、下記のようなイメージを持ってもらえれば良いかと思います。

心の専門家と脳・神経の専門家の違い

いかがでしょう?

「そんなことはない、うちはうつ病を神経内科で治療してるぞ!」

「メンタルクリニックでも認知症は見てるでしょ?」

もちろんおっしゃる通りです。

詳しくは後述しますが、日本の医療システムにおいては、軽度な疾患や比較的に良くある病気は専門でなくとも”かかりつけの医師”によって治療されているケースが多いのです。

質問ですが、あなたのお住まいは都市部でしょうか?それとも地方でしょうか?

都市部であれば、駅前にはいくつもメンタルクリニック、心療内科、精神科の看板を掲げている医療機関は目にするでしょう。

ですが、地方都市のとくに山奥や人口の減少が進んでいる地域などでは、メンタルクリニックはあっても数十キロメートルも先で、しかも一つしかないから予約が全然取れないなんてこともあります。。

そんなとき、不眠症で悩んでいたり睡眠薬が欲しいと思ったら、あなたはどうしますか?

そう、最寄りで通いやすいのかかりつけの先生のところで相談されるはずです。

実際に内科で睡眠薬をもらったり、抗うつ薬やそのほかの精神科の薬も処方される場合も多いのです。

このように日本においては、「専門科以外の病気の治療でも行う」ことが当たり前になっていて、手に余るような専門疾患や、緊急、特別な治療が必要な場合に専門外来を紹介するという形になっているのです。

(私たち精神科でも、風邪や耳鳴り、吐き気や体重減少なんて身体的な症状の治療もおこないますからね)

ですので、「病気かな?」と悩んだり、困った場合には「まずかかりつけの医師に相談する」ことが最適解になると思います。

ですが、比較的若い方や健康優良児のような身体は元気な人では、「かかりつけの先生なんていないよ…」となることもあるかと思います。

そこで、とても簡単にですが、心のケアの専門機関についての「イメージ」についてシェアさせていただきます。

心のケアの専門家

心療内科・精神科は「心のケアの専門家」

心療内科、精神科

さて、まずは心療内科と精神科についてお話しさせてもらいましょう。

心療内科と精神科ってよくごっちゃになりますよね?

自分の病気や症状はどっちの問題なのか、間違いたくないし、心配になって受診もしにくくなることもあります。

ですが、はっきり言って、

ぶっちゃけ、どっちでも良いです。

はい、こんなことをいうといろんなところからすっごい怒られるかもしれませんが、実際に働いている人間からすれば、こんなことで悩ませることが間違い、という感じです。

実際にはこれらの診療科によって、得意とする疾患や治療は異なります。

心療内科:精神症状に伴う「身体症状」を専門とする診療科です。過食や嘔吐が止められない、ストレス下での頭痛や胃痛といった身体症状でお悩みの方が受診されます。主に、ストレスによる胃痛や緊張性頭痛、過敏性腸症候群といった人の治療を行います。

精神科:「精神症状」を専門とする診療科です。気持ちが落ち込む、意欲が出ない、寝られない、イライラする、幻聴がある、といった症状で悩んでいる人が受診します。主に、うつ病、躁うつ病、パニック障害、統合失調症、発達障害、不眠症、認知症といった人の治療を行います。

このように、精神科は「精神の専門家」、心療内科は「あくまで内科」というのが本来の形です。

ですが、前述したように各々で得意とする疾患は異なるものの、受診される患者様はとりあえず治療する、というのが実際のところです。

心療内科でうつ病の治療しているところもありますし、精神科でストレスによる胃痛や摂食障害を治療していることなんて良くあります。

こうなっているのも、前述しているような日本の医療システムが関わっていて、「心療内科」と「精神科」を一緒に標榜しているクリニックも良くあります。

それに、「精神科」って名前だとなんとなく仰々しいというか、怖いというか、「重い病気の人が行くところ」というイメージで、「心療内科」だと、なんとなく優しげな「軽い病気の人がいくところ」といったイメージを持ってる人も多いのではないでしょうか?

実際には、必ずしもそういったイメージが正しいわけではないのですが、「精神科」という怖いイメージをマイルドにするために、「心療内科」”も”ついでに標榜しているところも多いのです。

ですので、「心療内科」や「精神科」と看板に書いてある”科”だけで受診を決めずに、まずは通いやすそうなところ、物理的な距離が近かったり、予約が取りやすかったり、HPや診療情報サイト、外観や先生の雰囲気など、自分のフィーリングで決めちゃっても良いと思います。

「そんな適当な決め方で良いの?」

と思うかもしれませんが、最も良くないことは、

クリニックや病院探しで疲弊して、結局どこにも受診できなくなってしまうこと、

なのです。

それに比べれば、ちょっと嫌な言い方に聞こえるかもしれませんがハズレを引いたとしても、大した問題ではありません。

中にはほんとうにひどい目に会うようなこともあるかもしれませんが、「合わなかったらべつのところにうつれば良いや」くらいの、ゆるい感覚で最初の受診先は決めちゃって、私は良いのではないかと思います。

確かに、中にはあまりにひどい対応を受けたり、治療がうまく行かない場合もあるかと思います。最初から自分にとても合う先生やクリニックに出会える可能性の方が低いかもしれません。

ですが、「まず心のケアを受けてみる」という気持ちと、「受診したみた」という行動ができたということが何よりも大切なのです。

良いクリニックや先生の見分け方、より詳しい分類などもありますが、ここでは語りきれませんので、またべつの機会できちんとまとめて紹介できればと思います。

以上、診療科による違いでした。まとめると、

心の病気の治療には「精神科」と「心療内科」

病名で受診先を考えない

うまくいかなかったらべつのところを受診する

迷って受診できなくなるのがいちばんヤバい!

初めて心のケアに専門機関を利用するときはこれだけ覚えておいてもらえれば、とりあえず問題ないです。

なによりも、「心のケアをきちんと受けてみたい」と思う気持ちが大切だと思います。

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これからも、お付き合いいただけましたら幸いです。

ではでは、

いっちーでした。

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この記事を書いた人

精神保健指定医
日本精神神経学会 専門医

著書『鋼のメンタルを手に入れる ゴリラ式メタ認知トレーニング』
https://www.amazon.co.jp/dp/4827212201/

twitterでも硬軟織り交ぜた情報を発信しています。
https://twitter.com/ichiipsy

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